晴天の朝を迎えた。
半袖のシャツの上にサマーセーターという軽装で、ユニスにもコートを着ていざ出発。帽子をかぶっていても暑いくらい!
同じ協会の出身盲導犬ユーザーの会の研修・交流会は、毎年秋に、地元のユーザーが中心になって企画・担当して開催している。
尾道駅に着くと、今回お世話をしてくださったユーザーのFさんとサポート役のYさんが暖かく出迎えてくださった。
ユニスは、久しぶりに出会った仲間たちに興味津々、あちこちの仲間に向かってぐいぐいと引っ張っていく。
さて、これから観光。尾道は、お寺が数珠繋ぎに並ぶ町とか。
22頭の盲導犬と25名の視覚障害者。この集団を安全に誘導すべく、地元の福祉関係の大学生などが誘導サポートについてくれた。
毎年、場所を変えて交流会をする目玉の一つは、地元の人たちに盲導犬と視覚障害者のことを直接関わる中で知ってもらいたいという思いがあってのこと。そういう意味では、今回の尾道は20数名の学生たちを中心とした市民の方々にお手伝いしてもらえて良かった。特に、男性の学生の優しく手際の良い関わり方は、今日の若者たちのマイナスイメージとなる報道が反乱する中で、彼らのような青年たちもいることをもっと皆に知らせてもらいたいという思いになる。
まず、向かった所は「握り仏」で有名になっている持光寺。座敷に上げてもらうと外の残暑が嘘のような涼やかな風邪が通り過ぎる。ご住職の説明の後、いよいよ目の前にある粘土を左手に握って、世界で一つのお守り仏作り。根っからあまり工作は得手でない。傍にいる家人が「眉毛は?」というので、細棒の先で筋をつけたが、「仏に眉毛があったかな?」などと周囲から声がかかったりする。さてさて、どんなお守りさんが送られてくるか?
尾道水道なるものは、船に乗ったかと思うと5分もしない内に向島へ。この桟橋へ向かう道中が、思ったより勾配があって、足下に注目しながらの移動。雨だったら大変だった。
ユニスは階段の手前ではしっかり止まり、昇るときには前足を一つ上の段におく。それでも階段の幅が不規則になっているような所では、やはり介助者のアドバイスも必要となる。サポートしている学生たちの真剣な声があちこちから聞こえてくる。下見をして、どのように言ったらよいかなど考えあったことだろう。
盲導犬たちは、出会った当初こそお互い反応したが、行列になって歩き出すと前後の犬にはほとんど感心をしめすことなく、「お仕事中」の誘導に専念していた。
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尾道は以前、勤めていた時、会社の日帰りバスツアーで行った事があります。
駆け足だったので、あんまり印象に残っていませんが、有名なお坊さんの説法を正座して聞いた事と、坂道や階段をたくさん歩いたことだけは覚えています。。。
ユニス君いろんなところへ行けて幸せですね。
サポートしていた学生さんも、きっといい体験になったと思います。