まあ時々数分こんな時もあるのでと、バスに乗るが、バスから降りて自宅へ帰っても不整脈は続いている。結局、夜間ずっとそんな調子が続いて朝となる。こんな状態が続くのなら近くの医院で診ておいてもらった方が良いかと出かける準備をしかけていると脈は正常な拍動になっている。それでも念のためにと受診するが、もはや心電図上にもそうした波形は出ていない。
しかし、手術前チェックということで数日後病院へ出向いたさい、先日のことを話すと「調べておいた方が良い」ということで、まずは24時間持続の心電図計を付ける。また、日を変えて負荷試験というので自転車・エルゴメーターを使って10分ちょっと心電図を取る。トレッドミルの方がより確実なデータを得られるとのことだったが見えぬ者にはちょっと危ないのではないかと言われてあまんじることにした。
さて、検査結果はいかに?と循環器内科の担当医の前に座ると「さあ何とも言えぬところだが、念のために調べておいた方が良い」とのこと。予定の手術日は近づいているが、検査の方は予約が詰まっているようで、「それなら薬剤負荷テストをしますか」とのこと。こうなったら、体験するもの何でもこの機会に受けてみようと開き直った気持ちになる。薬を入れて通常の脈の倍くらいの早さまで心臓を動かして心電図とエコーで確認する。この検査室にもうユニスと何回来たことか。すっかりおなじみになったようだ。家人とユニスは廊下で待っているのだが30分以上の検査になると心配なのか鼻を鳴らすという。廊下に出て来ると前足を上げて喜ぶ。傍目には何とも愛らしい姿に見えるだろうが、本来の盲導犬としては望ましくないともいえる。
再度、内科医の前に座る。「狭心症の疑いがある。この検査では90%の確率」と言われてしまう。「とにかくカテーテル検査をして10%の所の確認と、具体的にどの部分の血管が狭くなっているのかを調べる」ということで、またまた検査入院となる。
この入院は急なことで、ユニスを訓練センターへ預ける段取りも出来ていない。取りあえず「盲導犬と一緒に検査入院したいので個室を使わせてもらいたい」と願って出る。その段階では分からないということであったが、翌日に「使えます」と電話連絡があってまずは一安心。
それにしても、1週間前に近づいた手術予定日だというのに、カテーテルの検査結果を待たないと最終的な結論が得られないという何とも不安定な状態にある。
いっそのこと、先延ばしにしてもらった方が時間も取れて良いような気分だが、病院側としても「手術すること」が前提にあるので、検査の結果が「良し」であれば予定通り、となるのだろう。
それにしても、老化現象が現れている術前の患者。いろいろな検査をすればあちこち問題箇所が出て来るのではなかろうか。多くの検査をすることで医療費も相当なものになるだろう。
我が身体を見据える前に、視覚障害者として、医療にまつわる社会問題として、いろいろ考えさせられることの多い数カ月である。
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