12月初旬に、某小学校の4年生に視覚障がい者のことや盲導犬のことについて話をするために出かける。一昨年にも出かけたことがあるが、そのときに担当されていた先生が今年また4年生担当となって実現したものだ。
事前に、先生との間でいろいろ相談させてもらっている。私への申し出があったさいに「盲導犬のことについて」という題名であったので、私の方から「見えない・見えにくい人に対する学習」というテーマに変えてもらった。
まず、生徒たちから「私に尋ねてみたいこと」をまとめてもらい、それを送ってもらった。その問いの一つひとつは子供たちの率直な疑問であるとともに、おそらく多くの大人たちも同じように感じられているのではなかろうか?
その内容は、私個人への質問、視覚障がい者のこと、盲導犬について、いろんな問いかけがある。
私個人への質問の中から幾つかを紹介する。
※ 一人で歩いたことはありますか?
ここでの回答としては、白杖や盲導犬を使えば屋外での一人歩きができること。慣れた場所なら、自由に移動できることも伝えられるだろう。
※ 目が見えないと、視界は黒ですか?
説明として、私の場合は左右とも全盲なのだが、右目は、白も黒も全くその感覚がない。いわば0の状態である。左目は、ベージュのような瞼を閉じたような感覚が存在している。少なくとも、黒の状態ではない。これは、先天盲と途中失明者によっても違うかもしれない。少なくとも光を感じる人は真っ暗ではない。
「見えない」といっても一人ひとりみんな違った状態であることを説明したい。
※ 眼が見えないと暇ではないですか?
これは率直な問いで、思わず苦笑してしまったが、見えなかったら何もできず、何もすることがないので、「ひまではないか」と考えたのであろう。
たしかに、視覚障がい者は情報を目から得ることができないという不自由さは伝えていかねばならないけれど、毎日をパワフルに過ごしている人が多いことも紹介していきたい。私の日常についても少し触れてみたい。