2012年02月24日

待つことも盲導犬にとっては大切なお仕事

 先のブログでも書いたが、一度は盲導犬受け入れを拒否した宿舎へ出かけてきた。
 さて、どのような対応をするか?

 宿舎の入り口を入ると、直ぐにスリッパと履き替えるようになっている。
従業員が凝視する中、ユニスの足の裏を拭いて上に上がる。
エレベータから降りて案内された部屋は、スリッパを脱ぐとトイレへ続く板の間が少しあり、その向こうに畳敷きの部屋が広がっている。

 案内してきた職員から「盲導犬は畳へ上げないようにしてください」と言われて「はい」とすなおに返答する。これまでの経緯からして無駄な抵抗はしないことにした。

我々夫婦で出かけるときは、こういうこともあろうかと洋式の部屋を予約することが多いが、今回の場合は孫連れということで和式を優先した。

 ユニスはダスターコートを着たままで板の間にシートを引いてその上にダウンさせた。日頃は暖かい部屋の中で毛触りの良い寝床の上にのんびり寝ているから居心地も今ひとつであろう。

 一休みしてから皆で大浴場に降りることにした。これまでも1時間足らずユニスを待たせておくことはあったので「待っててね」と頭を撫でてドアを閉める。

 3時間近く汽車の中でじっとしていて、知らない所へ付いたそうそう留守番をさせられるのだから一定の緊張状態は続くことだろう。
「ああ良い湯だった!」とかえって来ると「おかえり!」とばかり尻尾を振って迎えてくれる。
部屋食で職員が出入りするときも大人しくシートの上でダウンしている。特に言って欲しくもないが、「賢くしてますね」というような声は聞こえなかった。

 次の日の朝食は「階下の和室で取ってください」ということだったので、ユニスは自室で待たせて下に降りる。部屋も狭く盲導犬を伏せさせておく所もなさそうで、離れて待てない犬だったらどうなるのだろう、と思う。
 部屋へ戻って来ると畳の部屋は清掃されている。食事にいっている間に従業員が入ったのだ。うっかりしていた。
 このとき、ユニスはどのような反応をしただろうか?
その状況をうっかり聴きそびれてしまった。
 このときの盲導犬の動きが印象を良くも悪くもするだろう。

 うっかりといえば、駅から宿舎までの送迎バスを運転していたのが今から思うとどうもオーナーらしい。
 気づいていたら、何故盲導犬を拒否したのか、そして一度は断ったのにどうして受け入れる気になったのか」。こうしたところを聞きただしたかった。また、帰り道では「実際に受け入れてみて皆はどのように言っているか」なども問うておきたかった。

 盲導犬と一緒ということだけではなく、オーナーはじめ、あまり接遇の良い雰囲気ではなかった。

 後日、盲導犬協会からも盲導犬を受け入れてどうだったかを問い合わせてもらったが、正直、とりつくしまもないという感じの電話でした。でも、朝食時にユニスだけが待っていたことも、従業員には事前に知らせていたので問題はなかった、とのことでした。今回のことを通して、今後は問題を起こすことなく予約を受けるのではないかと
思います。

 との報告をもらった。

 盲導犬使用者にお勧めする宿舎でもないが、今回のケースではユニスが「待てる」犬であったことが何よりだった。



posted by よろてん at 22:45| 京都 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月15日

メニュー活動の見直し

 30数年に渡って続けてきたメニュー活動であるが、諸事情を踏まえて見直す時期だと考えている。

ポイントは三つある。
 一つは、実際に使う視覚障がい者がどう考えているか。
 今回、音声メニュー配布を希望された19名の方にメールでアンケート調査を実施した。結果、5名から回答があった。
※難聴もあり点字メニューがあれば確実に分かる。
※点字のメニューをゆっくり読んでいたら、時間ばかりが経過して、なかなか決められなくなる。
※音声メニューは、お店の数が多すぎて、結局何が欲しいのかわからなくなりました。
※飲食店側から依頼があって製作するのであれば、それは当然請求すべきものだと思いますが、依頼が無いのであれば、利益の薄くなった外食店に請求するのは、いかがなものかと。
※問い:メニュー制作費(実費程度ですが)をお店に求めることについてはどのよう
にお考えですか?
広告費として出していただければ幸いです。
※店に点字メニューがおけなければ、拡大メニューだけでもおいて欲しい。
※飲食店で感じることは、日によってメニューの内容が違う所が多くなっていること。
たとえ点字や音声メニューがあっても、情報が少しでも古ければ、残念ですがそれを使ってオーダーする気にはなれない。
※視覚障害者が頻繁に使う店については、協力依頼をしてよいと思います。
一般の人に対してのメニュー提供が店の負担であれば、視覚障害者に対しても店の負担で行っていただきたいと思います。
※音声メニューの際、今回のように個人に配布していただければメニュー選びが円滑になると思います。
※お店単独もしくはグルメサイトのホームページがあればそれで対応できるのですが、音声パソコンで読み上げ出来ない構成のホームページが結構有ります。特に全国展開のチェーン店やファストフード店の見栄えのよいページなどは困りますね。
※点字・音声メニューは用意してくれるお店はありがたいと存じますが、お客のうちそれを必要としている人が何人いるのか、また白杖をもって入店して点字メニューを持ってきてくれても私のように点字が読めないという視覚障害者も大勢いることも事実なのです。お店もデフレ時代でコストアップの要因になり、こちらから点字・音声メニューを用意してくださいというのはちょっと気が引けます。
 というような回答。

 第2点、お店側の対応であるが、
 大手百貨店を含め、飲食店の対応については、メニュー変更などに伴うリニューアルメニュー製作を申し出る所はほとんどなく、これまでは会員が出向いていけばリニューアルに応じていた店でも対応に消極的な店が増えつつある。

 そして第3点、会員の関わりについて、
 点訳・音訳など作業として関わる人はそれなりに数を増しつつあるが、お店へ「設置協力」に出向く人は一定数に止まっている。
 会員が出かけて行かねばお店は反応しない。
 しかし、会員は、メニューを使う当事者である視覚障がい者のニーズが感じ取れない事や、お店の経営の事を考えて外交には極めて消極的である。

これら三つの要素を会わせると、今後のメニュー活動には全く展望は開けて来ない。

初期の目的、点字の市民権確保の一助として、日常場面に点字を持ち込む。
「誰もが一緒に選べる楽しさを味わえる環境を!」、
そして、少数・弱者を切り捨てる「常識?」への問いかけ。
 こうしたことを問いかける世相ではなくなってきているようだ。

 今後は、利用者である視覚障がい者の求めと会員有志の踏み込みによって、着実に設置協力してくれるお店にタイムリーに対応できる体制を維持しつつ、メニューに関わっていた点訳・音訳の力を、よりニーズがあると思われるプライベートサービスの方へスライドしていくことも考えていきたい。
posted by よろてん at 10:15| 京都 曇り| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月07日

盲導犬使用者であること

 我々視覚障がい者にとって盲導犬は「眼の変わり」であり、QOLを向上させる手だてとなるものでなければならない。
 その目的を果たしうる犬を育成し可能性を引き出していくのが盲導犬訓練センターの責務である。
 そして、その能力を持った犬を貸与され、しっかり使いこなすのが盲導犬ユーザーであり、視覚障がい者である。
 また、犬を使って行動することから、ユーザーとしての経済的問題や生活基盤となる地域・社会でのコンセンサスを得ておく必要がある。
 こうしたことについて、現状はどうなのだろうか?

 先日、ハーネスの会の集まりの中で、貸与されたばかりの犬について感じていることはないか?と問いかけてみた。訓練センター現場としてはいろいろ思うことはあろうが、少なくともユーザーとしては直ぐに問題なく「使える」犬を貸与してもらいたい!
 耳などが汚れていて獣医にかからねばならなかった事例。手近なものを噛む犬。そして、特別なフードを与えないと健康を保つことができない犬。
 これらの問題をユーザー個々が負わされて処理することを余儀なくされている現状。
それを甘んじて受け止めているユーザーと容認している訓練センター。
 盲導犬を使用することによって生活場面を向上させられるはずのものが、犬が来た事によって、余分な課題を抱えてしまわねばならない。
 また、何処かへ出かけようとすると、「犬はちょっと!」と声がかかる。
「新しい所へ行こうとするとき、我々使用者が一つひとつ開拓していかねばならないものなのですか?そうではなくて、ここなら安心して使ってもらえますよ、と視覚障がい者が出かけていける環境を整えるのも訓練センターの役割ではないのですか?」との1使用者の声は全く同感するところである。
 これまでの訓練センターの対応は常に後追いであって、事前の対策を考えるというところにいたっていない。

 盲導犬がらみのMLを見ていて「なるほど!」と関心もし、考えさせられる内容があった。
 盲導犬は白杖とともに視覚障がい者の歩行手段の一つである。
社会の中で同等程度に受け止めてもらわねばならぬと願っている。
 しかし、生き物である盲導犬は白杖にはない利点があるとともに、しっかりとした管理がなければ地域・社会の中できちんと受け止めてもらえるものにはならない。
 使用するということと単に同伴していることの違いを感じさせるコメントがあった。

 電車・バスに乗ったさい、どうしても犬を伏せる場所が必要だ。犬の大きさにもよるが、できうるかぎり小さく丸まらせねばならない。ところが「窮屈だろう!」と思い「可愛そうだからゆっくりして上げたら」という声についつい甘んじて自宅でくつろいている状態に近いポジションを取らせていた。
 「犬は白杖と同じ位置づけでなけれまならない」といっている一方で生き物として譲歩してしまっている。

 犬を足下で動かない状態で保持しておく方法など、傍にいる人たちの迷惑にならぬようにしておく技術論としても説得力のあるコメントであったが、それ以上に犬をしっかり管理する「使用者」としての心構えが頼もしい!

 犬に妥協してしまっては、世間の盲導犬の目と一緒である。
 犬を「眼の変わり」として使っていくためには、空席を探させたり、ドアノブを見つけたり、便利に使える場面を増やしていくための可能性も追求していかねばならないが、世間の中で使うとき、「可愛い」から認めてもらうのではなく、「しっかり管理し使っているから受け入れる」。その姿こそを定着させていかねばならない。
 それこそが白杖と同じレベルで認めてもらえる出発点となる。
posted by よろてん at 15:08| 京都 曇り| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月02日

灯台下暗し

一つは、点字メニュー設置普及に向けての話。
先のブログでも書いたように「点字メニュー」に対するお店側の理解は極めて厳しい。
「使う者が少なければ設置する必要は無い」という少数者に対する一般世間の価値観そのものである。
 一方で、点字メニューを使用する立場である視覚障がい者の意識も弱い。
 こうした中で、お店側からメニュー制作費を取ることを断念し、本会がメニュー制作にかかる経費を全て負担することで、店側の受け入れが容易になり、設置点数を増していけるなら、それはそれで意味があるのではないかと考えた。
 しかし、気になることがある。お店側の受け入れに対するバリアは多少低くなったとして、「点字メニューを置いてください。経費は我々で持ちます」と各お店に会員個々が声を出して働きかけられるか?
 先日の例会の場で、この話をしたところ、案の定というか、その反応は極めて鈍いものであった。「設置することが当然!」というよりも使われるかどうか分からない物を「設置協力して欲しい!」とは言いづらい雰囲気が漂う。
 足元の個々の会員の意識がまずは変わることによって、お店や一般市民への啓発もより効果的なものになることを改めて実感させられた。
 もう一つは、春に予定しているアイヘルパー養成講座の会場確保について。
 講座は、平日コースと土日の休日コースの2本立てで進めてきている。
 ひとまち交流館のミーティング室を2ヶ月ちょっとの期間に10回使うことについては、他のグループからクレームらしきものが出てもやむを得ないであろう。
同センターの職員の計らいもあって、今回は北区社協の会議室を借りて平日は行うことができることになる。
 さて、休日をどうするか?社協は土日休みとなれば何処か確保しなければならない。
 当然、頭に浮かぶのは視覚障がい者施設・ライトハウスである。
 新ライトハウスになって、会議・研修室の数がもっと多くなるかと思いきや数的にもあまり増えていないところへ、会場を借りるバリヤが高くなった。
 今回もおそるおそる会場を借りる問い合わせをした。予約を取る日程は何とかクリアできた。会場費については今一度理解できていなかったので確認した。
「1回の使用、プロジェクター・アンプを含めて5500円」という。
 ひとまち交流館・北区社協が会場を無料で提供してくれている中で、視覚障がい者をサポートする「アイヘルパー養成講座」を開催するボランティアグループに対して、諸事情はあるにしても、1回の使用量5500円を取るという実状はにわかには受け止めがたい。加えて、例会として使っているボランティアルームを講座としては使ってもらっては困る!という。
 となると、結果として我々はライトハウスを使えないことになる。施設側の論理からいえばセオリ通りのことを伝えているのであって、それ以上何も言われることはない、という対応にも感じる。
 最も身近な所で使うことができない。まさに「灯台下暗し」である。
 やむを得ず、ボランティア活動センターに部屋は空いてないか?問い合わせる。春先のこともあろう全て予約済み。結果、探し当てたのは学区の会館、20人足らずなら使えるがプロジェクターはない。
 どう思ってもすっきりしない。
 翌日、再度ライトハウスへ連絡。話をしようと思っていた職員はあいにく休み。この状態を1日送りにしていなければならないのか!という思いの中、「部屋のことで連絡をもらったのでは」と、その職員から電話がある。
 結論としては、ボランティアルームを例会の延長線上として、講座の日程は常に例会として使っている日を当てることで何とか使用することにこぎ着けた。
 日程も会場も一応落ちついて、ピーアールに向けての働きかけもできるようになったが、今もストンと落ちきらないものが残っている。
posted by よろてん at 19:57| 京都 曇り| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年01月24日

視覚障がい者用メニュー製作について考える

 1981年から取り組んだ「点字メニュー」設置活動。
 今、本活動について見直すべきかと考えていることがある。

 メニューはお客に提供するものであり、視覚障がい者も一人のお客として扱うならば、「点字メニュー」製作費も店が負担しても良いのではないか、との考えの元に材料費とメニューを取りに行く交通費程度の経費負担をお店に求めてきた。
 この間、本来視覚障がい者数が限られている中で、点字をすらすらと読める比率が少なく、リニューアルする段階で、「使う人がいないから製作しない」と店側から断るケースもしばしば。
 そんな中、視覚障がい者の情報を得る手段は、点字から音声化にスライドし、デイジー録音による階層別編集をすることによって、メニューも、容易に好きな品目へ飛んで見ることができるようになり、「選ぶ楽しさ」を味わえるようになってきた。
 この音声メニューを昨年から製作し、希望する視覚障がい者にCDとして送っている。
 視覚障がい者は、自宅でゆっくり音声メニューを聴いて、お店へ出かけたときに好きな物をオーダーすることができる。
 お店側には、音声メニューのニーズがあること。このCD作りにも一定の経費負担を御願いしたいことを伝えてきた。
 しかし、一度音声メニューに協力したT百貨店の担当者から「今後の音声メニューについては、リニューアルも含め経費負担はできない」とコメントしてきている。
また、地下街Pショッピング街の事務所からも「試みとして今回は事務所から支払いをしたが、今後については各お店の同意を必要とする」ということで、その後にリニューアルの必要な店について打診しているが何の反応も返って来ない。
 結局、点字メニューにせよ音声メニューにしても、「必要経費として考えるべき」という基本的な考え方は大手の百貨店にしても30数店を管理する事務所にしてもしっかり受け止めているとはいえない。
 一方で、「点字」は文字として市民権を得るためにもお店に設置しておきたい。
「選ぶ自由・楽しさ」を味わう手段として音声メニューのニーズはある。
こうしたギャップを打破する手段として、理念よりも現実を前に出して、視覚障がい者用(点字・拡大文字・音声)メニュー製作費は全て会で処理する。但し、活動に理解を示してくださるお店からは協力金を頂戴する。という形態をとったらどうかと考えている。建前はともかく、実質的にはこうした状態に近かったことはまことに無念であるが認めざるを得ない。

ただ、この結論を出すには幾つかの課題を考えていかねばならない。
 まず、基本的な考え方を転換するに当たって、「同じ消費者」という足場を会として取り去ることで、その代替として量的設置増を目的としなければならない。
 経費をどうするか?活動できる人材をどう確保していくか?
 課題山積、会員はどう考えるだろう?
posted by よろてん at 21:31| 京都 曇り| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年01月19日

盲導犬をペットの延長線上と考えないように!

 2月に、息子夫婦と一緒に1泊2日で山陰へ出かけて蟹でも食べようかということになり、ネットで良さそうな所を見つけてもらった。
 早速、宿舎へ「盲導犬同伴」でと予約を入れようとした。ところが、「盲導犬は受け入れられない」という。またか!行こうと思う先々でこう言われると正直疲れる!
 それでも、このままにはしておけない。盲導犬協会へ連絡。協会は昨夏のサントリーのこともあるので対処はスムーズであった。
 まず、補助犬法があることを知らしめるために宿舎に書類を送り、京都府を通じて地元の保健所から説明に出向いてもらうようになった。しかし、宿舎側では「説明に来られても受け入れる気持ちがないのだから来てもらっても無駄」という返答があったという。京都府に「こうして拒まれたとき、その宿舎に対して社会的制裁を加える何かがあるのか?」と質してみたが、「記録して保存しておく」というだけ。倉庫に入れておいて何になるのだ!
 何処で、どう気持ちの変化があったのかは定かでないが、その後、支配人とのやり取りの中で「受け入れる」ということになり、こちらから予約したときも何の抵抗もなく「どうぞ」となった。
 予約しようとするお客を事も無げに断れるというのはどういうことなのか?
 ペットを連れた客を断る、という感覚なのではなかろうか?少なくとも見えない者が行動の自由を得るために使っている手段とは考えていないのだろう。白杖を使っている視覚障がい者を、「貴方は白杖を使っているからお断りする」と言ったら、これはマスコミにも取り上げられるほどの問題になるであろう。本来は、そのレベルと一緒に考えるべきことなのだ。
 補助犬法があるにも関わらず・「盲導犬同伴入店可」のステッカーが貼られているのはおかしい!私は「盲導犬拒否」のステッカーを準備して、いやだと思う店には、それをしっかり貼るようにしてもらいたい。義務ずけているだけなのだから、いやだという店にはわざわざ足を運ばないだろう。
 「盲導犬同伴」という表現が広く用いられている。これは、ペット同伴の延長線上にある。
 視覚障がい者にとって白杖同様、盲導犬は行動の自由を得るために「使っている」のである。
「ユーザー」という言葉を、社会も関係者も当事者ももっと認識すべきだろう。

 ユニスが10歳になることもあって、そろそろ代替えを考えるための面接があった。
 この中で、私からの注文は、代替えとなる犬には、「眼の変わり」をしてくれる犬であって欲しい。物を落とせば指示にしたがって拾ってくれる。空席があれば示してくれる。音も無く車が近づいてきたら足を踏ん張って動きを制止する。などなど、人的にサポートしてもらうことを犬に託す。これこそが視覚障害者が使用する犬である。
 「盲導犬」という言葉には、見えない者が犬に導かれている、というようなニュアンスが感じられる。
 人的サポートは、なかなか眼の提供のみに徹しられない。その点、犬は無駄なサポートはしない。
 この利点を社会・生活場面で明らかにしていくことによって、盲導犬に対する位置づけと距離感が変わって来るのではなかろうか。
 常々思っていることだか、盲導犬が情緒的に扱われている内は、ヘットの延長線上で終わるしかなかろう。
posted by よろてん at 16:13| 京都 雨| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年01月09日

2012年ユニーズ京都活動スタート その2

 ユニーズ・おこしやす京都では、帰郷された後、依頼者に報告書を御願いしている。

この報告書の中で、特に見えないことから来る経済的損失がどれほどあるものかを明らかにするために、
*アイヘルパーに要した経費(交通費・食事代・拝観料など具体的に)?という項目を設けてい る。

ところが、自らの出費を全て羅列して書き込んで来る人やタクシー代を入れている人など、どうも本来の趣旨をくみ取ってもらえていない。

報告書の冒頭には、
おこしやす京都」の活動を一緒にして下さった依頼者の皆様には、活動終了後に、以下の報告書を提出していただきます。
この報告書の中で特にお願いしておきたい点が幾つかあります。
☆金額については、できる限り正確に記載してください。
今後、依頼者・アイヘルパー双方の経済的負担をどう軽減していくかの参考資料とさせて頂きます。
としているのだが。

年初めからは、以下の文を追加した。
☆ユニーズ京都では、二人で一人分の金額になる場合、それぞれ半額にするのではなく、視覚障がい者本人が全額、目の提供者が無料、という考え方です。
このことを前提に、見えないことから生じた経費のみ記載してください。(個人的な、お土産などは除く)
とした。

また、
☆項目8では、良かった所、今後改善を求めていきたい事柄などについて、ご意見を具体的にお書きください。この項目については、関係機関へ改善を求めていくため、また、望ましい情報を広く提供していく資料としますので、ぜひ書き込みにご協力くだい。
として、
[1]JR・私鉄などの対応(ホームや車内での職員のサポート等)
[2]ホテルなどの対応(施設内の説明や朝食のサポート等)
[3]飲食店の対応(点字メニューの有無、メニュー内容の説明等)
[4]観光施設の対応(点字パンフレットの有無、施設内・展示物の説明等)
[5]一般の市民の接し方(乗り物内での座席の譲り方等)
と、できるだけ具体的に書いてもらえるようにしているが、「良かった」で終わっている人が多い。ほんとに問題はないのだろうか?

 その一方、報告書に書かれている事を今後入洛される人に伝えていきたい内容もある。
※朝食のバイキングの手助けもとても親切で感じが良かった。
※事前に視覚障害者である旨を連絡してエレベーターに近い部屋に、洗面所等の配置は清掃の時変えないでほしいとお願いしたらきちんと連絡してあり3日間そのままにしてありとてもたすかりました。
音声のエレベーターなどもありました。ルームキーはカードでしたが、裏表関係なくかざせば開くのは楽でした。
などの報告は、以後入洛される人たちにとって有効な情報となる。

 整理して情報発信していきたい。
posted by よろてん at 14:04| 京都 曇り| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年01月07日

2012年のユニーズ京都活動スタート (1)

 「1月2・3日の両日、京都観光を楽しみたい」との依頼が年末に入った。
 一昨年にも同様な申し出があり、その時には数名の協力者があって無事に活動を終えることができたのだが、さて、今年はどうか?
全く予測のつかない中で、依頼者からの希望をアイヘルパーに情報発信した。
結果、4人のアイヘルパーから「活動しても良い」という返答があり、二組の依頼者に対応することができた。
 他のグループの実態は分からないが、3が日内で活動する所はそうそうないのではないか。まさに会の名称youneedsそのままに「貴方のニーズ」に対応したものである。

さて、両日の活動終了後の報告書を見てみると、昨年から持ち越しの課題や新たな問題点が見えてきた。

 まず、本会としてこの活動をどのように位置づけているかを依頼者・アイヘルパー双方にもう少し明らかにしておかねばならないのではないかと感じた。

 その具体的な形として、まず、活動で用いる言葉について。
1.利用者→依頼者 
これは、昨年半ばから申込書や報告書でも切り替えて用いるようにしているが、視覚障がい者の中にはガイヘルと同じような感覚で「上手に利用してみよう」という思いを感じさせるものがある。
本会としては、見える・見えないという状態より先に、人が人に依頼する、という事から活動が始まると考えている。

2.手引き→サポート
手引きという言葉の中には、動きを手伝うという意味の他に、「私がリードしてあげましょう!」と見えている側が主導権をとって動こうとする意識を感じさせる。
アイヘルパーは、「眼の提供」であり、「見る」ことのみを代替えをするサポーターである。それ以上の振る舞いは本来の「サポート」とは言えない。

3.ヘルプ(へるぱー)→同行(同行者)
「眼を提供する助っ人」の前に、一緒に楽しむ人と人との関わり合いの活動でありたいと願っている。
このスタンスが、現状の視覚障がい者にとっての行動や情報を得るための最前のあり方であるかどうかは分からない。
しかし、1市民として入洛する人を向かい入れる気持ちとしては、見える・見えないの状態を越えて「同行者」として関わり合っていきたい。

新たな課題として出てきたのが「喫煙」
今回、二組の依頼者が合流して観光を楽しんだのだが、複数人が一緒に喫煙した。

2人のアイヘルパーの報告書からは、同行者3人がたばこをよく吸われた。そうするとどうしても副流煙をすうことになる。喫煙するかどうかを申込の際チェックしてもらって情報提供してもらえるとありがたい。

タバコを吸われる方が3人もおられ禁煙の所が多く少し肩身の狭い思いをされて
いるようでした。普段、私の周りにはタバコを吸う人が余りいなく、来られる方が喫煙者だと始めから分かっていれば、もしかしたらガイドをお断りしていたかも知れません。とある。

断ってから火をつけたかどうかは定かでないが、同行者に対する配慮もあってしかり!

申込書の中に、喫煙の有無を項目として加えておかねばならぬことになる。
posted by よろてん at 14:24| 京都 晴れ| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月20日

知ること・知らせることの大切さを再認識

第7期アイヘルパー講座の最後のレポートでは、「この講座を受講したことによって、貴方の中で何か変わったことはありますか?」と問いかけた。

☆点字ブロックを確認したり、障害物とはどういうものなのか…と意識して歩くようになりました。
☆利用者の方に“何をどのようにしてほしいのか”をまず聞くこと、それを正しい日本語で伝える大 切さを痛感しています。
☆点字に興味をもつようになった。
☆街角で視障者の方が困ってないかキョロキョロ見るようになった。もしみかけたら声かけさせてもらう勇気を出す。
☆風や匂いを感じるようになった。時々目をつぶってみる。今まで見えなかったものが見えてくる。
☆歩道、特に点字ブロック上に障がい物を置かないなど視障者が歩きやすい街を造る必要があると感じました。
☆視障者があらゆる飲食店で食事が楽しめるように点字メニューや音声メニューの普及が必要なのだが、まだまだ設置されていない現状に、たいていの事は可能なこの世の中で驚きさえ感じました。あらゆる場所やものに点字が設置されているか気になるようになりました。
☆視障者に対し、気持ちのバリアフリー・ネットを取るための変革として何が出来るかを考えるよう になった。
などなど。

講座開催中も、駅や車内で今までだったら白杖使用者を見ても「どうしよう?」と戸惑いやり過ごしていた人が、「思い切って声をかけてサポートしました」と、実践報告もあった。

私自身、町中で同行者が傍を離れて用を済ませるまで盲導犬と一緒に突っ立っていると、「何処へいかれますか?」とか「お手伝いしましょうか?」と声をかけてくださる人が増えてきているように感じる。
もとより、誰にでも気軽に声をかけてお手伝いをしようと思う人もいるだろうが、言葉遣いなどから「この人も何らかの学習会を受講されたのではないか」と感じさせる人もいる。

やはり、何らかのきっかけがあって、「声かけ」というアクションに繋がっていく人も少なくないだろう。
一人・二人と、そんな市民を増やしていける場として、これからもいろいろなパターンの学習会を開催していけたらなあ、というのが願いである。
posted by よろてん at 14:21| 京都 曇り| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月14日

地域で一緒に生活するということ

 アイヘルパー講座のレポートを出してもらう項目の中に、「ご近所に視覚障がい者夫婦が引っ越しされて来られ、お母さんと低学年の子供が挨拶にきた。どう対応し、ご近所付き合いとしてどんなことに気をつけますか?」と問いかけた。

※我が家の家族構成や状況、自宅電話番号、携帯番号などを教えたいと思います。お子さんにも“困 ったことがあったら寄ってね”と伝えます。

※お隣でしたら回覧板はポストに入れず手渡し、内容を話して次に回すとか、手助けできることを事前に聞いておきたいと思います。

※名前を名乗る。家族構成を伝える。

※まず、回覧板の点字化を検討しなければならない。無理なら回覧内容のコピーを届けておき、なるべく早いうちに視障者の家族・親類・関係者などが読めるようにしておく。至急の案件の場合は、口頭で伝えることも必要です。

※仕事をしている旨在宅時間などを話しておきます。

※回覧板や学校のプリントなど、お手伝いできることがあれば声をかけてくださいね。
ごみの出し方やスーパー等の場所などの説明や、こまめな声かけをする。

※朝、おはようございます、昼、こんにちは、私のほうから声かけいたします。

※『何かお手伝いできることが有ればいつでも言って下さいね。落ち着かれたら買い物とかご一緒しましょうか?いろんなお店の場所を知っとかれた方が便利でしょう。

※臨時の町内会を、このご夫婦を含めて開き、町内の役や行事にどれだけ参加出来る か、又、日常生活の不安や希望を聞き、周りにどのように接してほしいかなどを直 接伺う。町内全体として家族を受け入れ見かけたら挨拶を交わし孤立化を防ぐ。
放置物を見つけたら取り除くなど周りの者がフォローしていく事で、視障者だけでなく誰もが住みよい町になって行けたら良いと思う。

※重要と思われる回覧板の事柄や、子供に関する事、近所に変化があったことなど、
ちょっとした事柄をテープに吹き込み袋に入れて、その家のポストに入れておく。
聞かれたら袋ごとわが家のポストに返還してもらう。お互いにお忙しい時が多いの で、ポストをうまく利用する。時間があるときは、ティータイムを楽しんだりして、コミニュケ―ションを深める。最小限で、お手伝い出来ることを見つけ、そのうち、町全体が、ボランティアのこころであれたら、すてきだとおもう。

このように素晴らしい回答が返ってきた。

講座を受ける前に同様の問いかけをしたら、どんな反応だったろうか?

こんなコメントもあった。
具体的には、自分の家の前を掃くついでに、その家の前も掃く(ごみの日は特に見る)。

確かに有り難いことではあるが、周囲の人がどうみるか?
ご当人たちはどのように受け止めるか?
それにしても、こうして隣近所、補い会っていける関係を保っていけたら、広く社会も変わっていくことだろう。

やはり「知ること・知らせること」が、正しい理解を広めていける得策であることを再認識させられた。
posted by よろてん at 15:32| 京都 曇り| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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